顕彰事業

(2011年)
第54回 十大新製品賞 本賞

新製品技術

タンパク質分析装置の開発、販売 (シャープ株式会社)

1000種類のたんぱく質 全自動で短時間分析

 1000種類以上のたんぱく質を全自動で短時間に分析する装置。たんぱく質の性質である「電荷」と「分子量」の違いにより2次元的に分離する「2次元電気泳動法」に基づき開発した。

 1次元目用のゲルに分析する試料を乗せ、装置で6000ボルトの電圧を制御して印加すると、電荷の違いにより試料に含まれるたんぱく質が分離する。液晶や半導体向け製造装置開発で培ったマイクロメートル単位の制御技術を応用し、従来手作業で2―3日を要していた分析時間を100分程度に短縮できる。

 健常者と病人のサンプルから分離するたんぱく質の違いを見ることで、病気に関するたんぱく質の発見が期待できる。また、抗体医薬などたんぱく質医薬の製造管理やアレルゲン検査、食品分析など、産業分野への応用拡大の可能性もある。

 早期に年間100台の販売を目指しており、約10人の専任営業を今年度内に組織する。将来、海外展開も検討している。

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