太陽電池・蓄電池併設の低圧受電型 ＥＶ用急速充電システム　（ニチコン株式会社）

５０ｋＷの急速充電を可能

　太陽光発電と蓄電池を組み合わせた電気自動車（ＥＶ）用の急速充電システム。太陽電池の発電電力や小容量の商用電力（３キロワット）を蓄電することで、５０キロワットの急速充電を可能にした。高額で大がかりな高圧受電設備工事が不要で、初期費用や維持管理費用を大幅に抑制できるほか、設置場所の選択の幅を広げた。

　本体は急速充電器とリチウムイオン二次電池、太陽電池の発電電力をリチウムイオン電池に送るＤＣ／ＤＣ（直流／直流）コンバーター、商用電力をリチウムイオン電池に送るＡＣ／ＤＣ（交流／直流）コンバーターで構成する。

　太陽光発電と蓄電池による独立運転により、停電時や災害時に系統電力が途絶えた場合の非常用充電器、非常用電源としての役割も担う。名神高速道路の吹田サービスエリア（ＳＡ）上り線（大阪府吹田市）に設置されるなど、ＥＶの普及を後押しする社会インフラとして期待されている。