横型マルチセンタ　ＢＦＲ―３５００　（新日本工機株式会社）

たわみ・熱変位抑え、大物加工を高精度に

　横中ぐり盤をベースに開発した５面・多面加工機で、エネルギー設備、建設機械、産業機械などに使う大型部品を高精度・高能率に加工できる。前後左右４本の丸コラムによる独自のＹ軸（ラムサドル上下）重心駆動構造を採用し、その中央部に主軸を配置。熱対称の機械構造として熱による変位を抑え、剛性を高めた。

　従来の横中ぐり盤はラムヘッドを片側で保持する構造だが、同機は４本の丸コラムでラムヘッドを両側から支えることで、片持ち構造の課題だった機械のたわみを防いだ。さらに前後左右４本のボールネジによる制御で、ラムを繰り出した際の真直度を高精度に補正できるようにした。

　工具やアタッチメントの自動交換機能を備える。クイルタイプの主軸構造で最高回転数は毎分６０００回転。さらに最大１００馬力（７５キロワット）の出力を持つビルトインモーターを搭載する。高速・高出力の切削で単位時間当たりの切りくず排出量を多くし、高能率加工を実現した。年５台の生産を予定する。