セミナー

個別での技術相談に対応!
機械部品・機械構造物の破面観察・破壊解析の仕方と強度評価・破壊対策の具体的な進め方

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開催主旨

 CAD/CAEの普及に伴い強度設計・強度評価の分野では有限要素法(FEM)解析が浸透し、設計のフロントローディング化が当然のように取り組まれています。ところが、自動車や航空機から小さなボルトやリベットに至るまで、機械製品および機械部品の破損による不具合や事故は後を絶ちません。昨今の度重なるリコールの増加に象徴されるように、むしろ増加しつつあります。

 

 設計業務は力学などの工学理論にもとづいて標準化することができ、かつCAD/CAEに代表されるツールの利用で効率化を図ることができます。ですが、このような不具合および事故対策においては、技術者自身の経験値を最大限に活用した“個別対応力”が必要とされます。

 

 本講座は、このような課題認識から、大手自動車部品メーカで金属材料強度保証の統括責任者を務めた講師が、破面観察・破壊解析の仕方から強度評価・破壊対策の進め方までを解説。具体的な対策を講じられる強度設計技術者および生産技術者、品質保証担当などの輩出を目指します。講師の実務経験(コツとテクニック)を通じた解説となっており、効果的な市場不具合の再発防止および未然防止につなげられます。

 

 講義終了後は個別での技術相談に対応します。貴社で経験された不具合に即して具体的な再発防止策が掴めます。

概要

日時 2024年 10月 23日(水) 10:00~17:00(9:30 受付開始 休憩60分)
※昼食のご用意がございませんので、ご準備いただくか休憩時間内に外食いただきますようお願い申し上げます。(休憩時間の会場内飲食は可能)
会場 日刊工業新聞社名古屋支社 6階セミナー会場
※会場には受講者用の駐車場が有りません。必ず最寄りの公共交通機関でご来場ください。
※当日の録音・録画は固くおことわり申し上げます。
受講料 44,000円(資料含む、消費税込)
※日本金型工業会、中部プラスチックス連合会の正会員の方は15%割引とさせていただきます。
主催

日刊工業新聞社

※弊社プライバシーポリシー(個人情報保護方針)をご一読いただき、申込みフォームより必要事項をご入力ください。

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申込について 受講にあたり
開催決定後、受講票並び請求書をメール(PDFファイル)にてお送り致します。
申込者が最少催行人数に達していない講座の場合、開催を見送りとさせて頂くことがございます。(担当者より一週間前を目途にご連絡致します。)
申し込み方法
各セミナーのお申込み画面から、またはチラシをダウンロードしご記入のうえFAXにてお申し込みください。
受講料
セミナー開催日までに銀行振込にてお支払いください。
振込手数料は貴社でご負担願います。
キャンセルについて
開催日1週間前までの受付とさせて頂きます。1週間前までにご連絡がない場合はご欠席の方もキャンセル料として受講料全額を頂きます。
問合せ先 日刊工業新聞社 総合事業本部 イベント事業部・事業推進部(名古屋)
TEL:052-931-6158
FAX:052-931-6159
E-mail:nk-event@media.nikkan.co.jp
TEL受付時間:平日(土・日・祝日除く) 9:30-17:30

講師

宮川 進 氏(工学博士)

会場アクセス

日刊工業新聞社名古屋支社
6階セミナー会場
名古屋市東区泉2-21-28
セミナー会場案内図

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プログラム

 1.寿命予測と破壊
  1-1 自動車部品の使用環境と使用条件
  1-2 自動車部品の故障の特徴
  1-3 寿命予測と破壊(破壊の種類と破壊の原因:人的要因を含む)
  1-4 製品の信頼性向上活動と未然防止活動(FMEA/DRBFM)
 2.応力・ひずみと金属の物性
  2-1 外力の種類 
  2-2 外力と内力と応力の関係、外力と内力とひずみの関係
  2-3 フックの法則
  2-4 各種材料の常温における弾性係数とポアソン比
 3.破壊解析の進め方
  3-1 破壊解析の流れ(材料調査→環境調査→破面観察→負荷応力の推定)
  3-2 材料調査
  3-2-1 材質調査
   ①ミルシートの読み方/②検査成績書の確認方法
  3-2-2 組織調査
  3-2 材料調査
   ①金属組織観察の進め方と留意点/②材料欠陥や破壊原因の推定につなげるには
  3-2-3 硬さ試験
   ①硬さ試験方法と各種試験機
   ②各種硬さの換算と硬さ換算表の使い方
   ③表面硬化処理(浸炭処理)した際の硬さ分布
  3-2-4 各種分析
   ①化学分析と機器分析/②白色組織の分析例(ベアリングボールなど)
  3-3 環境調査
  3-3-1 各種腐食形態と腐食分析
  3-4 破面観察
  3-4-1 破面解析(フラクトグラフィー)とは
  3-4-2 不具合部品の取り扱い上の留意点
  3-4-3 マクロ破面観察の進め方
   ①破損状況の解析方法/②マクロ破面の特徴とマクロ破面例
  3-4-4 ミクロ破面観察の進め方
   ①延性破壊の延性破壊の破面例
   ②疲労破壊と疲労破壊の破面例
   ③脆性破壊(低温性破壊)と脆性破壊の破面例
   ④応力腐食割れと応力腐食割れの進展・破面例
   ⑤鉄鋼の遅れ破壊(水素脆性)と遅れ破壊の破面例
   ⑥クリープ破壊とクリープ破壊の破面例
   ⑦機械構造物の破壊事例と破壊様式の分類・見方
  3-5 負荷応力の推定
  3-5-1 電気抵抗ひずみゲージ法(試験の手順と測定例)
  3-5-2 理論計算(FEM)
   ①材料力学による応力の算出
   ②有限要素法(FEM)による応力の算出
   ③解析ソルバの選定・要素作成・材料物性値・境界条件設定のテクニック
   ④FEM解析における評価・検証のコツ
  3-5-3 残留応力
   ①残留応力の発生要因と破壊形式
   ②各種残留応力測定方法(実験室X線/放射光施設/中性子施設)
  3-6 基準応力の設定
  3-6-1 延性破壊
   ①各種材料の応力―ひずみ線図と見方/②静的強度データ活用のコツ
  3-6-2 高サイクル疲労
   ①S-N曲線の見方
   ②鉄鋼材料の両振り疲労限度と機械的性質の関係
   ③寸法形状の疲労限度への影響
   ④表面仕上げの疲労限度への影響
   ⑤平均応力の疲労限度の関係
   ⑥残留応力の疲労限度への影響
   ⑦提案されている各種疲労限度線図
   ⑧統計的疲労強度試験方法
   ⑨既存の疲労強度データの活用とコツ
   ⑩切欠き係数を考慮した疲労限度の推定方法
   ⑪微少欠陥を考慮した疲労限度の推定方法
   ⑫微少欠陥を考慮した疲労限度の下限値の推定方法
  3-6-3 超高サイクル疲労
   ①高硬度材料で見られる超高サイクル疲労
   ②超音波疲労試験結果と破面解析
  3-6-4 低サイクル疲労(塑性疲労)
   ①ひずみ―寿命線図
   ②低サイクル疲労の例
  3-6-5 脆性破壊(低温脆性破壊)試験と結果例
  3-6-6 遅れ破壊
   ①鉄鋼の遅れ破壊の応力―水素線図
   ②遅れ破壊を把握するための各種試験方法
   ③鉄鋼の応力―拡散性水素線図の例
  3-6-7 クリープ破壊と試験結果の例
  3-7 破壊対策の方向性とデメリットや制約
 4.破壊解析の事例集用シート
  4-1 市場不具合の再発防止と未然防止のために
  4-2 特定の製品から得た知識の一般化(不具合モードへ)
  4-3 市場不具合事例フォームの活用(記載方法と留意点、未然防止への活用
 5.参考文献と質疑応答
 
 6.個別での技術相談
 疲労破壊などのサンプルや写真がありましたら講師にご提示ください。

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