セミナー
具体的な成形不良事例から学ぶ
射出成形の基礎と不良対策
“なぜ成形不良が発生するのか?”
開催主旨
プラスチック射出成形技術は、樹脂の知識を含む製品設計技術や金型設計技術および成形加工技術、これらの付帯システム技術からなる総合的な生産システム技術です。ゆえに、射出成形品の生産性および品質の向上、要求コストに見合った量産技術の構築を期すためには、成形材料に加え、それに適した製品設計および金型設計を知り、さらには、成形機の仕様および構造を理解することが求められます。そして、そのカギは成形不良の理解にあり、これを通じて、不良発生のメカニズムを踏まえた製品設計および金型設計の極意の習得につながります。
本講座は、さらなる高品質かつ高付加価値製品を目指す方を対象に、「成形不良」を切り口に、成形加工の基礎から実践までを解説します。具体的には、射出成形機やプラスチック材料、成形技術などの各要素の解説に加え、一般的な成形不良とその対策、さらには、具体的な不良対策事例の解説を通じて応用力を身につけます。
製品設計および金型設計の担当者はもちろん、射出成形を担う生産技術者の参加をお奨めいたします。
概要
日時 | 2025年 3月 27日(木) 10:00~17:00 (9:30 受付開始 休憩60分) ※昼食のご用意がございませんので、ご準備いただくか休憩時間内に外食いただきますようお願い申し上げます。(休憩時間の会場内飲食は可能) |
---|---|
会場 | 日刊工業新聞社名古屋支社 6階セミナー会場 ※会場には受講者用の駐車場が有りません。必ず最寄りの公共交通機関でご来場ください。 ※当日の録音・録画は固くおことわり申し上げます。 |
受講料 | 46,200円(資料含む、消費税込) ※日本金型工業会、中部プラスチックス連合会の正会員の方は15%割引とさせていただきます。 |
主催 | 日刊工業新聞社
※弊社プライバシーポリシー(個人情報保護方針)をご一読いただき、申込みフォームより必要事項をご入力ください。 |
申込について | 受講にあたり 開催決定後、受講票並び請求書を送付いたします。 申込者が最少催行人数に達していない講座の場合、開催を見送りとさせて頂くことがございます。(担当者より一週間前を目途にご連絡致します。) 申し込み方法 各セミナーのお申込み画面から、またはチラシをダウンロードしご記入のうえFAXにてお申し込みください。 受講料 セミナー開催日までに銀行振込にてお支払いください。 振込手数料は貴社でご負担願います。 キャンセルについて 開催日1週間前までの受付とさせて頂きます。1週間前までにご連絡がない場合はご欠席の方もキャンセル料として受講料全額を頂きます。 |
問合せ先 | 日刊工業新聞社 総合事業本部 イベント事業部・事業推進部(名古屋) TEL:052-931-6158 FAX:052-931-6159 E-mail:nk-event@media.nikkan.co.jp TEL受付時間:平日(土・日・祝日除く) 9:30-17:30 |
FAX申込について |
講師
会場アクセス
-
日刊工業新聞社名古屋支社
6階セミナー会場
名古屋市東区泉2-21-28 - セミナー会場案内図
プログラム
1.射出成形はトータル的なシステム技術である(成形不良の発生を未然に防ぐための知識を身につけるべし) |
(1)成形材料の特性を理解する a)非晶性と結晶性材料が何故成形品不良に関係してくるのか b)結晶性材料が持つ融点が、成形と何が関わってくるのか (PvT線図の理解、結晶化度と成形収縮、寸法バラツキなどを理解する) c)成形条件を変えると、成形収縮率などが、どう変化するのか (2)成形機の仕様、スクリュデザインが樹脂温度にどのように関わるのか? a)可塑化容量を増やすと、可塑化能力や樹脂温度にどのように変化を与えるのか b)インラインスクリュ式のネック技術を理解しておく b-1. スクリュの有効長と可塑化能力の変化 b-2. 成形材料の喰い込みやスクリュ回転速度、スクリュ背圧など b-3. 1shot内の樹脂温度の検証と成形バラツキなどの関係 b-4. 主だったスクリュデザインの違いが1shot内の樹脂温度にどんな影響を与えるのか c)加熱面設定温度、ノズル設定温度を正しく理解しておく (3)最適成形条件をどう見い出してゆく? 射出成形圧力波形、速度波形の見方と、CAVITY内充填圧力をどう理解するのか a)保圧の切替え位置とCAVITY内圧 b)最適な保圧時間のかけ方とゲートシール時間を理解する (4)金型内に流入する樹脂のスキン層の形成過程を理解する (5)金型内に充填される樹脂の分子配向の影響が何に関連してくるのか a)縦収縮と横収縮の差とは b)その分子配向する樹脂の金型内合流点ではどのような現象が起こっているのか |
2.成形不良の発生の工程のチェックポイント(設計の前工程、可塑化工程、射出充填/保圧工程、冷却/取出し工程) |
(1)射出成形不良の発生部位を考察してみる (ゲート部に発生しやすい不良、流動の途中に、充填完了時に、成形品取出し、その他) a-1. ゲート近傍に発生しやすい不良とは(ジェッティング、フローマークなどの発生原因) a-2. 流動途中に発生しやすい不良とは(ソリ、ウェルドライン、ボイド、ヒケなどの原因) a-3. 充填完了付近に発生しやすい不良とは(ショートショット、オーバーパック、ガス焼けなどの原因) a-4. 成形品の突出し/その他の原因で発生する不良(すり傷、色ムラ、異物など) |
3.成形不良発生の原因を推測し、その原因を読み解く力を身につける |
(1)時々ショートショットが発生するが、何故起こるのか? a-1. 規則性が有る? 規則性が無い? a-2. 射出充填圧力や射出充填速度の変化を読む a-3. 射出充填波形の変化が、成形品のどの部分で生じているのか? (2)正常時の充填波形と不良発生時の充填波形の相異から、その原因は、金型的な問題? 成形材料に起因する? 射出成形機が原因で生じているのか? これを読み解く力量を身につける (3)・金型内の樹脂の流入過程と金型内ガスの排出の様子を理解する ・加熱筒内の樹脂挙動を知る |
4.寸法バラツキの原因を理解する |
(1)可塑化時の温度のバラツキが与える影響 (2)金型の温度変化 (3)逆流防止弁の機能が安定しているか? (4)計量時間、計量完了位置が安定しているか? (5)V/P切換えポイントは常に一定か? (6)射出時間、射出圧力、射出充填ピーク圧力は安定しているか? (7)1サイクル時間は一定か? などなど |
5.まとめ |
6.質問、その他 |