セミナー

フリーのシミュレータで理論的・定量的に理解!
LTspiceを活用した熱設計・熱回路網の基礎と回路設計への応用

開催主旨

 本講座は、電子装置における熱の発生と熱の移動の原理を理解し、数式化することで定量的な熱設計が行える知識と、SPICEを用いた熱過渡解析の知識の習得をめざします。そして、本講座で習得した理論および技術を応用することで新たな設計課題への対応が可能となります。

 具体的には、下記のようなプログラム構成としています。
●経験や勘に依存しない定量的な設計をめざし、理論と数式を説明することで理論的・定量的に理解できる構成としています。
●熱伝導の3要素(輻射伝熱、対流伝熱、伝導伝熱)について、そのメカニズムとそれらを表現する数式を解説。また、プリント基板での熱設計に使用される熱特性パラメータについても熱抵抗と比較して説明します。
●LTspiceの活用で各種現象を可視化することができます。受講者はパラメータや回路を変更して解析することで理論的・定量的に理解することができます。
●式の導出や数式の変形については、思考過程が理解しやすいよう計算過程を表示しています。
●電気系の設計者にとって理解しやすいよう熱回路網と電気回路網を対比し、容易に熱回路網を作成し、SPICEシミュレータ上で熱過渡解析ができる構成としています。
●2つの間欠動作する発熱源を1つのヒートシンクに実装した系のシミュレーション結果を実測結果と比較し、モデル化とパラメータの合わせ込みを詳説します。
●MOSFETの自己発熱モデルの理解のために自己発熱モデルの作成~シミュレーションをまでを解説します。

 講座受講後の講師への質問は、期間・内容とも制限を設けずに受け付けます。
(※LTspice:アナログ・デバイセズ社配布の無償使用可能・無制限のSPICEシミュレータ)

【受講対象】
回路設計担当者、熱設計担当者、電気系設計・熱設計の経験者、電気系設計のリーダー、SPICEを使った熱シミュレーションを行いたい方など

概要

日時 2025年8月20日(水)、8月27日(水)の2日間、13:00~17:00
(12:30 ログイン開始)
会場 ライブ配信 ビデオ会議ツール「Zoom」
※ブラウザとインターネット接続環境があれば、どこからでも参加可能です。
当日の録音・録画は固くおことわり申し上げます。

受講料 お一人様:49,500円(資料含む、消費税込)
※日本金型工業会、中部プラスチックス連合会の正会員の方は15%割引とさせていただきます。
主催

日刊工業新聞社

 

※弊社プライバシーポリシー(個人情報保護方針)をご一読いただき、申込みフォームより必要事項をご入力ください。

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申込について 受講にあたり
開催決定後、受講票並び請求書をメール(PDFファイル)にてお送り致します。
申込者が最少催行人数に達していない講座の場合、開催を見送りとさせて頂くことがございます。(担当者より一週間前を目途にご連絡致します。)
申し込み方法
各セミナーのお申込み画面から、またはFAX申込書をダウンロードしご記入のうえFAXにてお申し込みください。
受講料
セミナー開催日までに銀行振込にてお支払いください。
振込手数料は貴社でご負担願います。
キャンセルについて
開催日1週間前までの受付とさせて頂きます。1週間前までにご連絡がない場合はご欠席の方もキャンセル料として受講料全額を頂きます。
問合せ先 日刊工業新聞社 総合事業本部 イベント事業部・事業推進部(名古屋)
TEL:052-931-6158 FAX:052-931-6159
E-mail:nk-event@media.nikkan.co.jp
TEL受付時間:平日(土・日・祝日除く) 9:30-17:30
FAX申込について

講師

青木 正 氏

プログラム

1.なぜ熱設計が必要か
1-1  昇温による回路の機能不良発生
1-2  昇温による熱暴走発生
1-3  高温環境での回路部品の劣化促進
1-4  繰り返し温度変化による金属疲労発生
1-5  昇温による低温やけど発生
2.熱伝導の3要素
2-1  伝導
2-2  対流:対流を理解するための理論
2-3  輻射
①輻射における、吸収、反射、透過
②プランクの法則、ウィーンの変位則、黒体、灰色体、放射におけるキルヒホッフの法則
③輻射を使った温度計測
3.熱計算
3-1  熱と電気の対比
3-2  熱計算のパラメータ定義:熱回路網と電気回路網のパラメータ
3-3  基本的な熱抵抗計算:熱抵抗計算
3-4  熱計算の実際
①3端子レギュレータICのヒートシンクサイズ計算
②スマートフォン許容最大消費電力計算
3-5  熱抵抗と熱特性パラメータ
4.MOSFETの電流電圧特性式
4-1  MOSFETの電流電圧特性理論式
①Shockley modelによる電流電圧特性
②Level1 modelによる電流電圧特性
4-2  SPICEにおけるMOSFET model:Level3 modelによる電流電圧特性
4-3  SPICEにおけるビヘービア電源を使ったMOSFET model
①ビヘービア電源の使い方
②ビヘービア電流源を使用したNch MOSFET model
5.熱回路網とSPICEシミュレーション
5-1  熱回路網モデルの概要
①実験系概要
②Cauer modelとFoster model
5-2  熱回路網モデルの実際
①実験系の熱回路網モデル化
②モデル各定数の算出根拠
5-3  実験系の熱回路網モデル化とシミュレーション
①経験定数を使ったヒートシンクのモデル化とシミュレーション
②ビヘービア電源を使ったヒートシンクのモデル化とシミュレーション
③対流熱抵抗と輻射熱抵抗の収束計算
5-4  実測とSPICEシミュレーション
5-5  SPICEにおけるシミュレーション温度設定
6.MOSFETの自己発熱
6-1  MOS Inverterの消費電流
6-2  MOSICの動作速度,消費電流の温度依存性
6-3  デバイスの自己発熱とSPICEにおける温度設定
6-4  MOSFET簡単な自己発熱モデルの考え方
6-5  MOSFET簡単な自己発熱モデルを使った熱過渡シミュレーション
7.自己発熱MOSFET model作成と熱シミュレーション
7-1  自己発熱MOSFET modelの作り方
①自己発熱MOSFET model+熱等価回路を使った熱回路網モデル
②SPICEシミュレーションでのIds計算
③熱回路網モデル(ジャンクション~ケース~基板~雰囲気)
7-2  自己発熱MOSFET modelを使った熱過渡シミュレーション
①熱過渡シミュレーション結果
②ベンダー提供モデルについて
③ベンダー提供モデルと研修モデルの比較
8.参考資料・質疑応答・まとめ
 【ライブ配信セミナーに伴う注意事項について】⇒ 【詳細はこちら】
 ※必ずお読みください
(お申込みを頂いた時点でご同意頂いたとみなします)

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