【本セッションの概要】
　急速に進化する労働の世界と、それに伴って労働者に生じる新たなリスクに直面する中で、安全、健康、そしてウェルビーイングに関する強固な国際基準と実践の必要性は、かつてないほど重要になっています。
　このセッションでは、世界的なステージのおける労働衛生の主要な優先事項を取り上げ、職場の価値観や戦略に「安全と健康は基本的な原則かつ権利である」という新たに確立された考え方を組み込むことに焦点を当てます。
　テーマの中心は、有資格の専門家の不足と、世界的な変革を推進するためのパートナーシップ構築の必要性です。日本の成功事例を紹介しながら、有能で認定された労働力を育成する緊急性と、そのような取り組みが世界に与える広範な影響について議論します。また、非正規労働者へのアプローチの難しさや、従来の枠組みから取り残されがちな人々にも労働衛生の予防策と労働者保護を拡大するための戦略についても取り上げます。
　最後に、このセッションでは、アドボカシー（提言活動）の役割と、これらの重要な課題を将来の職場環境に確実に組み込むための集団的な対応の必要性についても考察します。

【本セッションの構成】
■14:00-14:10「Opening」
（Samantha Connell：President, International Occupational Hygiene Association (IOHA)）
■14:10-14:25（Matthew Olota：President Elect, International Occupational Hygiene Association (IOHA)）
■14:25-14:40（Haruo Hashimoto：Board Member, Japan Association for Working Environment Measurement (JAWE)）
■14:40-14:55（Rene Leblanc：Past President (2020)International Occupational Hygiene Association (IOHA））
■14:55-15:10（Jennifer Galvin：Immediate Past President, Workplace Health Without Borders）
■15:10-15:25（Amir Wolfe：Vice Chair – Advocacy & Standards, Council for Accreditation in Occupational Hearing Conservation (CAOHC)）
■15:25-15:55（Q&A and Round Table Discussion）
■15:55-16:00（Closing）

【チェア・モデレータ】
■Hans-Horst Konkolewsky：President, International ORP Foundation (FiORP)

【本セッションの概要】
　このセッションでは、職場における安全、健康、そしてウェルビーイングの向上と、社会的責任を果たす企業文化の醸成において、国家レベルの予防戦略とプログラムが果たす重要な役割を探ります。
　世界各地の労働安全衛生（OSH）担当者が、それぞれの国の状況に合わせた成功事例や革新的なアプローチを紹介します。
　参加者は、さまざまな国の政策の効果、リスク予防を強化し職場での健康促進を統合するための革新的な手法、そして政府・産業界・労働団体の間の重要な連携についての知見を得ることができます。
　ベストプラクティスや得られた教訓を共有することで、このセッションは職業上の健康と安全基準の向上に向けた世界的な対話を促進し、最終的にはすべての人にとってより安全で健康的な職場環境の実現に貢献することを目指します。
　実際の経験から学び、異なる文化や経済圏における職場のウェルビーイング戦略の未来について議論するために、ぜひご参加ください。

【本セッションの構成】
■16:00-16:05（Welcome and introduction）
（Hans-Horst Konkolewsky：President, International ORP Foundation (FiORP)
■16:05-16:20（Anders Just Pedersen：Deputy Director General, Dansk Industri／Dan Mikkelsen：Trade Union Secretary, Dansk Metal）
■16:20-16:35（Majed bin Ibrahim Alfuwaiz：Secretary-General, National Council for Occupational Safety and Health）
■16:35-16:50（Sarah Albon：Chief Executive, Health and Safety Executive）
■16:50-17:05（Toru Takegoshi：President, Japan Industrial Safety and Health Association (JISHA)）
■17:05-17:20（Zhao Li：Deputy Director of International Relations, G20 OSH Network)
■17:20-17:35（Marie Diallo： Head of Prevention, Caisse de Sécurite sociale du Sénegal）
■17:35-17:50（Silas Sng：Commissioner for Workplace and Health, Ministry of Manpower (Singapore)）
■17:50-18:00（ Conclusions and Closing）
（Hans-Horst Konkolewsky：President, International ORP Foundation (FiORP)）

【チェア・モデレータ】
■Dr. Shyam Pingle：Vice President International Commission on Occupational Health (ICOH)
■Won-Jun Choi：EIC of ICOH Newsletter, Gachon University

【本セッションの概要】
　気候変動は、特に熱ストレスを通じて、労働者の健康に重大なリスクをもたらします。熱ストレスは生理機能に影響を与え、深刻な健康被害を引き起こす可能性があります。大規模なデータ群からは、熱に関連する健康影響のパターンが明らかになっており、気候変動によるさまざまなストレス源が健康リスクをどのように悪化させるかについての洞察が得られます。
特に高リスクの環境で働く労働者を守るために、気候関連の健康影響を軽減するための戦略が開発されています。この戦略としては、職場の適応策や、不要な熱曝露を減らすためのロボット技術などの革新的な技術の活用などがあります。
　移民労働者は特有の課題に直面しており、極端な気象条件や高温環境は、身体的・心理社会的な負担をさらに強めています。地域ごとの適応策、社会的支援、そして地理的・文化的背景に応じた気候ストレスの多様な影響に対応する保護措置に焦点を当てた、移民労働者向けの的を絞った介入が不可欠です。

【本セッションの構成】
■14:00-14:05（Opening）
（Seong Kyu Kang：President, International Commission on Occupational Health (ICOH)）
■14:05-14:20「History: Legendary Founding History of ICOH for Worker Safety and Health: Construction Workers and the Milan Expo 1906」
（Diana Gagliardi：Secretary General, International Commission on Occupational Health (ICOH))
■14:20-14:50「Health Effects by Climate Change」
「①Physiology of health effects by heat stress」
（Jaison Lee Kai Wei：National University of Singapore）
「②Hear related health effects through a big dataset」
（Jin-ha Yoon：Prof. of the Department of Preventive Medicine, Yonsei University）
「③Health effects by stress on the climate changing environment」
（Seichi Horie：University of Occupational and Environmental Health (UOEH)）
■15:05-15:25「Strategy for Protecting Workers from Climate Change at workplace」
「①Climate change and workplace」
（Jaime Lim：Ministry of Manpower (Singapore)）
「②Application of robotics to avoid unnecessary heat exposure at work」
（Kyoungho Lee：Posco、Hyung Wook Kim：posco）
■15:25-15:55「Protecting migrant workers from climate change」
「①Climate change to the migrant workers」
（Acran Salmen-Navarro：Professor, New York University (NYU)）
「②Psychosocial effects on migrant workers in the context of extreme weather and heat stress」
（Vidhya VENUGOPAL：Professor, Sri Ramachandra Institute）
「③Heat impacts on workers’ health in different geographic regions of the Global South」
（Mahinda Seneviratne：State Inspector, Hygiene & Toxicology Team, SafeWork NSW）

【チェア・モデレータ】
■Nathan Winter：President, INSHPO

【本セッションの概要】
　私たちが生きる世界が日々急速に変化しているように、私たちが働く場所もまた変化しています。すべての人が毎日、安全で健康に、そして心身ともに健やかに家に帰れるようにするためには、安全、健康、そしてウェルビーイングが、今日そして未来の働き方の中心になければなりません。私たちの専門職も進化を続ける必要があります。
　このセッションでは、労働安全衛生（OSH）専門職の役割がすでにどのように進化してきたのか、そして今後さらなる変化をもたらす要因について議論します。これには、AIや機械学習を含む新しいテクノロジーがもたらす課題と機会、人口動態の変化が職場のリスク側面に与える影響、気候変動やその他の環境的影響、働き方の構造、俊敏型やハイブリッド型の働き方のバランスを取ることの複雑さ、心理的安全性の重要性、そしてこれらすべてがOSH専門職の役割にどのような意味を持つのかについても取り上げます。

【本セッションの構成】
■「Training and Management of Change」
（Michaela Murray：National HSSQ Manager, Cook Brothers Construction）
■「Challenges and Opportunities for an evolving OHS profession」
（Dr Waddah S Ghanem Al Hashmi :Chairman Federal Committee for Occupational Health and Safety, United Arab Emirates）
■「The OHS Body of Knowledge: A Foundation for the Evolving OHS Profession」
（Dr. Marilyn Hubner：OHS Body of Knowledge(BoK) Manager, INSHPO）
■「Exposing the “dark side” of artificial intelligence」
（Rob Day：Managing Director, Cognisense）
■「From Workplace Safety to Occupational Health and Safety」
（Dr. Chris Peace：Lecturer in OHS, Victoria University of Wellington）
■「The evolution of the role of the OHS Professional in Singapore」
（Bernard Lew：President Singapore Institution of Safety Officers (SISO)）

【チェア・モデレータ】
■Francesco Santi：President, European Network of Safety and Health Professional Organizations (ENSHPO)

【本セッションの概要】
2019年以降、労働安全衛生（OSH）専門職の従来の役割は着実に変化しており、現在では環境をその柱の一つとして定期的に取り入れるようになっています。これにより、その役割は「環境・健康・安全（EHS）」専門職としての側面を持つようになっています。
このように多くの課題に直面する変化の激しい労働の世界において、安全で健康的な職場環境を創出するためには、私たちの経験、能力、責任を継続的にアップデートしていく必要があります。現在、EHS専門職として私たちが直面している最大の課 題は、デジタル化と持続可能性であり、これに加えて、労働の世界の変化や、職場・社会・環境に影響を与える新たな政策やガイドラインの導入・進化も重要な要素です。
2025年までに、ヨーロッパレベルでは、EHS専門職とその今後の発展に大きな影響を与えるいくつかの指令が施行される予定です。 非財務情報開示に関する CSRD指令
上記に関連する デューデリジェンス指令
人工知能に関する指令
産業分野に重点を置き、中立性を目指す グリーンディール
このセッションでは、これらの側面と課題について、EHS専門職の視点から取り上げていきます。

【本セッションの構成】
■Katerina Marozava：Senior Sustainability Expert, AIAS
■Alfredo Tommasone：Worldwide Head of Health & Safety, Environment and Physical Security, Hitachi Rail STS
■Anar Malikov, TCSgl

【チェア・モデレータ】
■Pedro Mondelo：ORP Director, International ORP Foundation (FiORP)

【本セッションの概要】
このセッションでは、ラテンアメリカの大企業および主要な労働災害保険会社の視点から、労働安全衛生（OSH）の未来について考察します。
具体的なテーマとして、OSHにおける人工知能の活用や、データ分析の広範な利用を含む政策、プログラム、新たなアプローチについて分析し、議論を行います。

【本セッションの構成】
■Juan Luis Moreno：Director General, Chilean Safety Association (ACHS)
■Jose Luis Correa Lopez：President, Positiva Compañía de Seguros S.A.
■Guillermo Meneguzzi：Director General, La Segunda ART SA
■Cristina Maestre González：Director General, Igualia - Grupo SGP
■Jaime Vázquez：Director General, SECAMAIN SA

【チェア・モデレータ】
■Ehi Iden：President, OSHAfrica

【本セッションの概要】
　アフリカは、非常に若い人口構成を持つ急成長中の地域であり、4億8,400万人を超える就業人口を抱えています。この地域では、従業員の健康とウェルビーイングに配慮した、適切な労働プロセスや雇用形態、雇用パターンが強く求められています。しかし、現在の現実や、アフリカ全体での労働安全衛生およびウェルビーイングの発展の遅さを考えると、それはまだ遠い目標のように思えます。
過去30年間、安全と健康は連携して取り組まれてきましたが、「ウェルビーイング」という新たな要素は、従業員、雇用主、さらには地域・国家レベルの政策立案者にとっても、まだ馴染みのない概念です。このことが、従業員と雇用主の全体的な健康とウェルビーイングを向上させる前向きな政策の発展を妨げてきました。
　アフリカでは、各国政府がリーダーシップを発揮し、大陸全体のさまざまな職場で働く従業員の健康、安全、ウェルビーイングの未来について議論することが、今まさに求められています。健康とウェルビーイングをより身近なものとし、政府、雇用主、労働組合の間で健全な対話を促進するための明確な理解を広めることが急務です。また、従業員の健康とウェルビーイングを、世界的な技術革新や市場競争力と結びつけることも重要であり、これは退職後の健康にも大きな影響を与える可能性があります。
　現在のアフリカの職場におけるウェルビーイングの状況はどうなっているのでしょうか？それを新たな知識や文脈に即した研究でどう支援できるでしょうか？現在の労働環境を再構築するうえで、政策はどのような役割を果たすべきでしょうか？もし今すぐ行動を起こさなければ、将来的にどのようなコストが発生するのでしょうか？こうした問いは、地域全体での取り組みを通じて、説得力のある答えと持続可能な解決策を見出す必要性を強く訴えています。

【本セッションの構成】
■「The Development of Workplace Health and Wellbeing in Africa: What it was and how it is now.」
（Dingani Moyo：Executive Director, Baines Occupational Health Services）
■「The Urgent Considerations in Workplace Health and Wellbeing Improvement in Africa.」
（Ikenna D. Ebuenyi：Assistant Professor, School of Health and Rehabilitation Science and School of Public Health, University of Pittsburgh）
■「The Inherent Benefits of Workplace Health and Wellbeing Strategies Implementation to the African Region.」
（Haruna Musa Moda：Associate Professor and Department Head: Environmental Health and Safety, University of Doha for Science and Technology）
■「The Positive Steps Towards Workplace Health and Wellbeing Improvement: The Senegal Experience”」
（Marie Diallo：Head of Prevention, Caisse de Sécurite sociale du Sénegal）