セミナー

【ライブ配信&後日の録画視聴可】
トポロジー最適化の基礎から実践、
次世代設計への応用
~構造・熱・流体問題への実装・活用事例と
ジェネレーティブデザインの最新動向~

開催主旨

 製品の性能を最大限に引き出す最適な形状をいかに見つけ出すか、これは、エンジニアリング設計における重要な課題です。本講座では、この課題を解決するトポロジー最適化の基礎理論を、数式に頼りすぎず、直感的かつ分かりやすく解説します。
 基礎知識の解説に加え、構造、熱、流体といった多様な物理場における最新の応用事例を豊富に紹介。さらに、実践的な知識として、汎用ソフトウェアCOMSOL MultiphysicsとMATLABを組み合わせた実装手法を詳細に解説し、実務で即戦力となるスキルを習得していただきます。MATLABサンプルコードも提供するため、受講後すぐに自社の課題へ応用を試みることが可能です。
 また、トポロジー最適化を基盤とし設計支援の最先端であるジェネレーティブデザインにも焦点を当て、トポロジー最適化が抱える本質的課題とその解決を目指すマルチフィデリティ形態創成法、さらには生成AIを利用したデータ駆動型アプローチの最新研究事例を紹介します。
 最先端の設計技術を実務に取り入れたい方、そして次世代のエンジニアリングに挑戦したい方にとって、基礎理論から実践的な実装、そして革新的な設計手法の最新動向までを網羅した最適な内容となっています。

受講対象

■製品設計やエンジニアリングに携わり、設計の最適化・効率化を目指す技術者、研究者。
■トポロジー最適化やジェネレーティブデザインを実務や研究に導入・活用したい方。
■構造、熱、流体など、マルチフィジックス問題の最適形状探索に課題を感じている方。
■COMSOL MultiphysicsやMATLABを活用した実践的な最適化実装スキルを習得したい方。
■生成AIやデータ駆動型アプローチといった次世代の設計技術の最新動向に関心のある方。

 

習得可能知識

 大学の工学系で習う微積分および線形代数を予備知識とします。

 

習得可能知識

■基礎理論と応用事例
・トポロジー最適化の基礎理論(密度法、フィルタリング、感度解析、数理計画法など。
・構造、熱、流体といった多様な物理場でのトポロジー最適化に関する最新の応用事例と、その実践的なノウハウ。
・トポロジー最適化の本質的課題と、その解決を目指すマルチフィデリティ形態創成法の基本的な考え方。 

■実装スキルと実践ノウハウ
・汎用ソフトウェアCOMSOL MultiphysicsとMATLABを連携させた実践的なトポロジー最適化の実装手法。
・提供されるMATLABサンプルコードを活用し、熱伝導問題などを通じた最適化プロセスの具体的な実行手順。
・実務での課題に即座に応用するための、開発プラットフォームの構築と利用方法。
 
■次世代設計技術(ジェネレーティブデザイン)
・ジェネレーティブデザインの基本的な概念と、トポロジー最適化との関係性。
・生成AIやデータ駆動型の手法を利用した最先端のジェネレーティブデザインの枠組みと最新の研究事例(乱流熱伝達、機能と意匠の両立設計など)。
・次世代のエンジニアリング設計における技術の今後の展望。

 

 本セミナーは、オンライン形式でのセミナーとなります。オンラインでのご視聴方法(参加用URL等)はご登録くださいましたメールにお知らせいたします。ZOOMでの視聴が困難な方には別途、こちらの手順を参照のうえブラウザ上でご視聴ください。

 

概要

日時

2026年 2月 24日(火)10:00~17:00

※開催当日12:00まで申込受付

※昼休憩は12:00~13:00を予定しています。

受講料

49,500円(テキスト代、録画視聴、税込、1名分)

※テキストはメールでお知らせします。

※振込手数料は貴社でご負担願います。開催決定後、受講料の請求書(PDF)ををメールでお知らせします。
※講座実施前の入金をお願いしておりますが、講座実施後の入金にも対応しています。

※当日の参加が難しい方は録画での参加も可能です。録画での参加を希望される方は、申込フォームでご選択ください。

※録画視聴は当日参加された方も講座終了後2週間にわたりご視聴いただけます。

主催 日刊工業新聞社
問い合わせ先 日刊工業新聞社 西日本支社 総合事業本部 セミナー係
TEL : 06-6946-3382
FAX : 06-6946-3389
E-mail : seminar-osaka@media.nikkan.co.jp

講師

矢地 謙太郎 氏

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プログラム

1.トポロジー最適化の基礎(理論と応用事例)

※トポロジー最適化の歴史、基本的な考え方、そして応用範囲の広がりを理解します。

1-1 基本的な考え方
 ①最適化問題の定式化(設計変数、目的関数、制約条件)
 ②構造最適化の分類(寸法、形状、トポロジー最適化)
 ③トポロジー最適化の黎明期:剛性最大化問題
1-2 最も代表的なトポロジー最適化〜密度法〜
 ①設計変数の定義(材料分布)と数理計画問題
 ②密度法以外の方法(レベルセット法)の概要
1-3 設計変数のフィルタリングと射影法(プロジェクション)
 ①非物理的な結果(チェッカーボード、グレースケール)の回避
 ②フィルタリングによる形状の単純化
 ③双曲線接線射影法による二値化の促進
1-4 感度解析(随伴法)
 ①トポロジー最適化における感度計算の課題(膨大な計算コスト)
 ②随伴感度解析(随伴法)の基礎理論と効率的な勾配算出
 ③自己随伴問題(剛性最大化、熱伝導など)の特長
1-5 数理計画法
 ①非線形最適化問題に適した解法
 ②逐次線形計画法と逐次凸関数近似法(MMA)の概要
1-6 事例紹介:多様な物理場と製造制約
 ①構造:コンプライアントメカニズム、メタマテリアル(負のポアソン比)
 ②熱:ヒートシンク(熱伝導)
 ③流体・熱流体:熱交換器、金型(強制対流)
 ④化学反応:レドックスフロー電池
 ⑤製造制約:積層造形(オーバーハング)、多軸AM、ハイブリッド製造

2.具体的な実装法(COMSOL/MATLAB連携による実践)

※オープンソースのコードと汎用ソフトウェアを組み合わせた、実践的な実装ノウハウをハンズオン形式で解説します。

2-1 トポロジー最適化を実施するための様々なソフトウェア
 ①教育用プログラムコード(MATLAB)と市販CAEソフトウェア(Ansys, Altair, nTopology)の紹介
 ②CAEソフトウェアとプログラムコードの組み合わせ(COMSOL+MATLAB)
2-2 COMSOLとMATLABの連携
 ①最適化の各ステップ(フィルタ&射影法、支配方程式の計算、感度計算、設計変数更新)における役割分担
 ②COMSOL MPHファイルをMATLAB Mファイルに変換する手順(SetModel.mの作成)
2-3 サンプルコードの利用方法
  提供されるサンプルコードのディレクトリ構成と主要ファイル(main.m, Heavisideproj.m, Optimizer.m, SetModel.m)の解説
2-4 実演と解説(構造・熱伝導・流体問題)
 ①熱伝導問題:放熱性能最大化問題
 ②目的関数、制約条件の定式化と熱伝導率の補間関数
 ③COMSOL MPHファイル(Parameters, Sensitivity, Heat Transfer)の設定詳細
 ④剛性最大化問題:荷重変位最小化問題
 ⑤目的関数と境界条件の設定
 ⑥コンプライアントメカニズム設計:所望の変形実現
 ⑦非設計領域の考慮と仮想的なばね要素の導入
 ⑧流体トポロジー最適化の基礎:設計変数の支配方程式への埋め込み(ブリンクマン方程式)
 ⑨圧力損失最小化問題:粘性散逸エネルギー最小化問題
 ⑩COMSOL MPHファイル(Variables, Laminar Flow)の設定詳細
 ⑪強制対流ヒートシンク:熱交換量最大化問題
 ⑫自然対流ヒートシンク:熱コンプライアンス最小化問題(浮力項の追加)
2-5 高精度計算の方法(付録)
  最適化後の設計変数のスムージングと境界抽出、非構造格子による最終検証

3.次世代ジェネレーティブデザインへの応用(最新動向)

※トポロジー最適化の限界を克服し、多様な設計案を自動生成する最新のデータ駆動型ジェネレーティブデザインを紹介します。

3-1 ジェネレーティブデザインの基本的な考え方
 ①ジェネレーティブデザインの定義と歴史(建築分野から工学分野へ)
 ②ジェネレーティブデザイン、トポロジー最適化、パラメトリック最適化の関係
3-2 トポロジー最適化が抱える本質的課題
 ①設計自由度と多峰性の問題(局所解への収束)
 ②勾配法と非勾配法(遺伝的アルゴリズム)の限界
3-3 マルチフィデリティ形態創成法
 ①問題を低フィデリティ(LF)最適化と高フィデリティ(HF)評価に分割する考え方
 ②初期のマルチフィデリティ形態創成法と課題(人による代替案の更新)
3-4 生成AIを利用したデータ駆動型ジェネレーティブデザイン
 ①生成AI(VAE/GAN)の導入:次元の呪いの克服
 ②データ駆動型マルチフィデリティ形態創成の枠組み(NSGA-IIベース)
 ③多目的最適化(パレート最適解)のための選択、交叉、突然変異操作
3-5 最新研究事例の紹介
 ①流体・熱流体:乱流熱伝達問題(ミニマックス問題)
 ②非定常問題:相変化材料(融解/凝固)
 ③意匠性:トレッドパターンの機能と意匠の両立設計
 ④その他:3D問題への展開、CAD互換性、De-Homogenization
3-6 今後の展望

4.質疑応答
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