顕彰事業
(2020年)
第50回 機械工業デザイン賞IDEA 入賞
工業製品機械デザイン
スプレーガン WIDER1 (アネスト岩田)
日本人やアジア人の手に最もなじむエルゴノミクスデザインを追求しつつ、部品レベルから設計を全面的に見直して品質と安定性を向上した。重心バランスの良さと、従来機種に比べ5グラムの軽量化を両立。各種調整つまみを握りやすい形状に改良し、少量塗布時の操作性も高めた。同社製品だと一目で分かる意匠にもこだわった。
開発者コメント
コーティング開発部塗装機器グループ霧化機器チーム 掛端 浩之
芹澤 直樹
1. 開発の発端となった最も重要な課題はどのようなことでしょうか。
進化・洗練を基本コンセプトとして開発をスタートしました。外観では「流線形デザインの進化」、「軽量化」、「弊社製品と一目でわかる要素」を盛り込みながら洗練させ、同時に生産性と両立させるという課題がありました。性能面では「より使い易く、個体差を少なく」をコンセプトにしましたが、見直す箇所が多く、解決策を見つけることが大きな課題となりました。
2. 課題解決までのご苦労と、ブレークスルーのポイントをお教えください。
デザインに関してはスケッチの立体化と検証、生産性を考慮した微調整という作業があり、最終デザインに辿り着くまでに大きな時間と苦労がありました。性能面に関しては既存製品の再評価から始まり、設計・試作・評価と試行錯誤を重ねた過程が苦労したことになります。これらを実行するためにチーム制を敷き、課題解決を同時並行で進めたことで短期間での開発を達成できました。
3. 技術者として、ユーザーに向けたメッセージをお願いします。
WIDER1はお客様目線から取り入れた細かい気配り要素を集結させたスプレーガンとなっています。以前からお使いいただいていた方にはより使いやすくなったと、初めてお使いになる方にも簡単に操作できると感じていただけるスプレーガンを目指しました。今後もお客様目線を取り入れ、より使いやすく、“進化し続ける”製品を世に送り出していきたいと思っております。